創業200年 真茶園の歴史
真茶園の創業は、江戸の寛政時代で、以来200年以上を数えます。四代目重兵衛時代には、東海道五三次沿いに「茶店」を出し、たいそうな繁盛ぶりでした。その後、六代目真一の時に現所在地の茶町に製茶工場を建てます。
茶畑が隣接する地の利と、老舗の製茶伝統技術をもって、全国に「静岡茶」の製造卸し販売を展開してきました。七代目の亡き後、松田家の長男である真彦が八代目として後継します。代々、けして商才に焚けているとは言い難く、まじめに商売に取り組んできたものの、大きな店になることなく、「大きくなることより永く続くこと」に価値を重んじています。それは、「大量生産すれば自ずと乱造になり品質が低下する」と代々伝承されてきたからでしよう。
当主のお茶へのこだわり
“おいしい料理はその材料の仕入の良し悪しで決まる”と名コックの間で語り継がれてきた格言です。お茶もこれと全く同じことがいえるのです。我々製茶問屋は一次加工品である荒茶を仕入して自社製にて二次加工し緑茶となりますが、この時の仕入力量がおいしいお茶になるための最大の条件です。この仕入業務は、春先の新茶期に毎朝3時起きをして荒茶の買い付けをすることです。ここでは、一切の妥協もせず、良い荒茶選びに真剣です。人より先んじて良い買い付けをしなければなりません。また私は、荒茶を造ってくれる茶農家への指導にも情熱と責任をもっております。今契約している茶農家さんはおいしい荒茶造りにコダワリとブライドを持った人ばかりです。本当に艮い茶農家さんが真茶園を支えてくれています。
「美味しいお茶」づくりは、良い「仕入れ」から
一概に、「美味しいお茶」と言っても、そこには飲む人の嗜好もあるし、作り手のやり方もある。だから、美味しさの単純な比較はできないが、誰もが認める客観的な指標が必要であろう。それは、「仕入が良いか」に尽きる。どんなに優れた製茶技術でも、元の原料茶(荒茶)が良くなければ、「美味しいお茶」にはならないであろう。まずは、お茶の仕入の技量が問われると思う。お茶の業界に「茶審査技術競技大会」がある。これは、お茶の産地、茶期、品種などを鑑定審査する権威あるコンテスト。真茶園当主の松田は、第41回全国大会で、優勝を修め農林大臣賞を受賞している。
その以前の大会においても、全国大会に出場すれば、必ずベストテンに入っていた当時では実カナンバーワンの茶匠であったから、優勝は必然であった。お茶の鑑定の技が、お茶の仕入技量と直結する。
だからこそ、真茶園の仕入するお茶は、まさに日本一ということになろう。ここに真茶園の最も大きなこだわりがある。
茶業中央会公認の資格
『日本茶インストラクター』
お茶の知識を有し、緑茶教室を開くことのできる資格。真茶園では、松田当主だけでなく、小松原義弘、小泉純也、鈴木松吾の4人もの日本茶インストラクターがいる。また、いつも電話でお話しをさせていただく女性スタッフらも「日本茶アドバイザー」という資格を有しているので、お茶の情報をお伝えできる「頼れる女性」です。
日本茶インストラクター協会
真茶園のお茶が美味しい4つの理由
・利き茶(茶葉鑑定)日本一の茶匠が厳選しているから
・創業200年の老舗に伝わる伝統技術があるから
・製茶工場から作りたてをお届けできるから
・流通カットのコストのかからない直販だから
「お茶作り、人作り」これが私の理念です
「ややもすると、工場で働く職人さんやパートさんは受け身な労働になりがち。毎日同じ作業の繰り返しでマンネリ化してしまう。しかし、それでは働く人がイキイキしていないし、そこから良い商品も作れない。」ずっと若い頃から感じていました。
そこで、私だけでなく社員さんにも日本茶アドバイザー」「日本茶インストラクター」「茶審査技術段位」などの資格にチャレンジしてもらおうと教え続けてきました。そして、彼ら彼女らもがんばって、たくさんの取得者を真茶園から輩出することができ、毎日元気に誇りをもってお茶の仕事に励んでいます。
真茶園のこだわり茶はこうして造られます
真茶園契約の茶畑(一部)
一年間、妥協することなくしっかりと管理された茶畑。
有機肥料をタップリと施し減農薬栽培に努めている。
「荒茶」の鑑定をする。
お茶鑑定技術日本一の松田
(当主)の厳しい審査に合格した荒茶だけ仕入される。
松田(当主)が厳選仕入した荒茶を職人さんに渡して仕上製茶にかけられる。大型機械、自動機械がない真茶園では手作りが基本。
老舗にない「引き出し式棚乾燥機」(右)と丸胴式ホイロ火人機でじっくりと焙煎されコク味が引き出されていく。