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お茶のいろいろ お茶は、作り方(製法)によって大別されますが、もとは一緒。我々が慣れ親しんでいる緑茶も、紅茶も、烏龍茶も同じ木から作られていることをご存知ですか?カメリアシネンシス(学術名)というツバキ科の木から作られています。(それぞれ緑茶、紅茶、烏龍茶に合った品種があります。) 緑茶とは… 摘み取った茶葉を蒸散加熱して発酵を止め、乾かしながら揉んでいくお茶です。※葉の酸化が止まり、葉の中の酵素が発酵しなくなります。そのようにして緑色を保つように作ったお茶が緑茶です。 緑茶の製法は「蒸し」と「釜炒り」 生葉を釜で炒って加熱し、発酵を止めるこの製法は、九州に見られる独特の製法です。一般的な緑茶のほとんどは蒸してつくられます。(蒸し製) 煎茶、玉露、てん茶(抹茶)、番茶、玄米茶、焙じ茶、、茎茶、粉茶、芽茶、などが蒸して作られた緑茶です。 煎茶:日本茶の基本はやっぱり煎茶! 日本茶の代表で、緑茶の85%を占めます。甘・苦・渋のバランスのとれた香味。普通煎茶は形があり綺麗だが、深蒸し茶は蒸し度が強く、粉っぽく葉が細かいがコク味があり、色も濃く綺麗です。 玉露:特有の甘味をもった高級茶の代名詞 茶畑を覆うことで、あえて日光を遮り葉緑素を増加させ、鮮やかな緑色と独特の甘み、旨味をもつ高級茶。代表的な玉露産地は宇治(京都)、朝比奈(静岡)、八女(福岡)になります。 抹茶:茶葉の風味をそのまま楽しむお茶 茶道に用いられるお茶として有名です。日光を遮って栽培するところまでは玉露と同じですが、揉まずに乾燥した碾茶をひいて粉状にしたお茶です。 番茶:健康成分たっぷりの飽きのこない体にやさしいお茶 煎茶と同じ製法で作られますが、新芽を摘んだ後の残り葉や夏から秋にかけてのかたい大きな葉、茎などを使います。カフェインが少なく、胃にやさしいお茶です。 焙じ茶:食後にピッタリのさっぱりとした香ばしいお茶 煎茶や番茶を焙じたお茶で、茶葉は茶色ですが発酵させていないので緑茶になります。苦味や渋味がなく、カフェインも少なく、香ばしいサッパリした味です。 くき茶:青々とした香り、爽やかな味わいは高級茶にも負けない! 煎茶の製造工程で茎(茶棒)を取り除く工程で集められたお茶です。地方によって雁音(かりがね)、折鷹(おりたか)、白折(しらおれ)と呼び名が異なります。 粉茶:おすし屋さんの「あがり」でお馴染みのお茶 煎茶や玉露の製造工程で粉(細かい茶)を取り除く工程で集められたお茶です。サッと熱湯を注ぐだけで、濃厚なお茶がすぐに出来上がります。 玄米茶:香ばしい香りの玄米をお茶にブレンドしたお茶 炒った玄米を煎茶や番茶に混ぜたお茶です。香ばしい香りが特長です。 芽茶:お茶の風味がギュッとつまったお茶 煎茶や玉露を作る過程でできるお茶。新芽や葉の先端が切れたもので、クルクルと丸まった茶で、旨味の中にも、苦味や渋味のあるお茶です。 |
![]() 煎茶 ![]() 玉露 ![]() 抹茶 ![]() 番茶 ![]() 焙じ茶 ![]() 玄米茶 |
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日本茶は全国いたるところにあり、各々特長を有しております。温暖湿潤気候の日本では 冷暖豊で雨も多く、狭い国土に多くの河川が形成されている風土が全国至る所にあること から、寒冷の北日本を除けばほぼどこにでも茶畑栽培は可能です。 |
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水について 美味しいお茶=美味しい水 |
紅茶や烏龍茶は香り、味が強いため、さほど水にはこだわらなくとも美味しく飲めますが、鮮度が命の日本茶は、水の含有成分により、ずいぶんと味が変化します。水道水よりも地下水、天然水、ミネラルウォーターの方が良いことはいうまでもありません。(軟水のもの)。具体的には井戸水や湧水、天然の清流ですが、地域によっては汚染されている水もありますので、都市部では市販のミネラルウォーターが手軽で良いでしょう。 「お茶どころの水はお茶に適している」と昔から言われています。静岡をはじめ全国のお茶産地にお住まいの方は、ぜひ茶畑周辺の自然水をお使いになってみて下さい。(役所や保健所等で自然水の安全具合をお調べになってからお使いください。)日本の水は軟水なので一般に適していますが、硬度の高い硬水やph値の高い水は不向きです。(ミネラルウォーターでも硬水は避けること)。外国産のミネラルウォーターは使用せず国内のものを使用することをおすすめいたします。 |
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お茶に関する諺(ことわざ) |
日常茶飯事の諺の通り、お茶は私達の生活に欠かせない非常に親しい飲み物です。 滅茶苦茶 まずいやり方を指して滅茶苦茶といいます。どんな高級茶でも淹れ方が悪いと苦いお茶になってしまう。淹れ方次第で茶は滅する、苦茶(苦いお茶)になるという意味です。 朝茶に別れるな 朝、お茶を飲むのは体によいということです。この他にも朝茶の諺は朝茶は三里帰っても飲め、朝茶を飲み忘れたら12キロの道のりを引き返してでも飲みなさいといった諺。 茶腹も一時 お茶を飲めば空腹を一時しのげるという意味です。お茶には刺激物のカフェインが入っていますから、空腹時に飲むと胃に負担がかかる場合があります。そのため、お茶請けは空の胃を刺激しないようにする先人の智恵です。 一期一会 千利休の弟子、山上宗二(やまうえそうじ)がお茶会の心得として使った言葉です。「生涯でたった一回の出逢いだと思ってお茶会にのぞみなさい」という意味です。。 |
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緑茶と長寿 |
還暦、米寿、白寿の次は何寿かご存知ですか? 還暦は60歳、米寿は88歳、白寿は99歳と、ここまでは皆さんよくご存知だと思います。白寿の次は「茶寿」108歳を祝う言葉です。「茶」の字の草かんむりが十十だから、10+10で20.つくりの部分を分解すると八十八だから88。20+88で108というワケです。
お茶は、長寿を祝う目出たい言葉なのです。緑茶にはカテキン、ビタミンC、ビタミンE、ベータカロテンなど抗酸化作用の成分が多く含まれています。抗酸化、つまり酸化を抑制する成分です。老化は、呼吸によって体内に取り込まれた酸素が活性酸素に変化し、その活性酸素によって細胞が酸化することで進行することが医学的に分かってきました。緑茶は活性酸素の働きを抑制する成分を含んでいます。
その昔に薬として広まった緑茶。化学も医学も乏しかった頃、僧侶たちは知っていたのですね。「お茶好きは老けない」という諺もあり、昔の人の知恵には感服するばかりです。薬剤と違い、緑茶には副作用がありませんから、緑茶で「茶寿」を迎えられるよう毎日お茶を飲みましょう。 宵越しのお茶は体に毒!緑茶は鮮度が命!こまめに茶葉を取り変えて下さい。 茶葉の中には、殺菌作用に優れたタンニン(カテキン)が多く含まれる一方、腐敗しやすい性質をもつタンパク質も同居しています。お茶を入れると、水溶性のカテキンはお茶の液の中に溶け出していきますが、タンパク質は水(お湯)に溶けないため、茶葉の中にとどまっています。一煎目を出した後の茶葉には、まだまだ多くのカテキンも残っていてタンパク質を腐敗から保護しています。しかし、二煎目、三煎目と進むに連れて、茶葉の中のカテキンの量が少なくなるため、やがてタンパク質が腐敗を起こし、食中毒などを起こす要因となります。それが「宵越しのお茶は毒」といわれる由縁です。ですから詳しく述べますと、「二煎以上淹れた急須で、時間をおいてもう一煎飲もうとするのは体に毒」ということになります。理屈では、カテキンの殺菌作用が効いていますので、一煎入れただけの急須なら半日くらい経ってもう一煎淹れても大丈夫でしょうし、湯飲みに注がれた一煎、二煎目のお茶も半日くらいは十分もつということになります。ただし、食品というのは何に限らず、不安を感じたら口にしないのが賢明です。特に夏場は腐敗が速く進行するので要注意です。ちなみに、買い置きの茶葉が古くなった場合に、それを使うと体に毒かどうかということに関しては、茶葉には水分が約3%くらいしか含まれていませんので、腐ったりカビが生えるといった顕著な劣化は進行しません。古さの程度にもよりますが、有害物質が生成される心配はないとみていいでしょう。お茶のパッケージには賞味期限が記されていますが、あくまでも美味しく味わうための目安です。美味しさのもととなる成分は、長く空気に触れることにより酸化したり、温度や湿気の影響を受けたりします。古くなると風味が落ちるだけでなく、ビタミンCが失われるなど、健康飲料としての魅力も色あせていきます。 【JTB 日本茶めぐりより】 |
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美容と健康のお茶 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
お茶は昔ながらの美容・健康飲料です! 栄西が著した「喫茶養生記」には、「茶は養生の仙薬なり。延齢の妙術なり」と記されています。現在では、嗜好品として用いられているお茶も、鎌倉時代では、薬として飲まれていました。近年でも、お茶に含まれる様々な効能効果が科学的にも明らかにされています。世界的にも、生活習慣病予防に日本茶は健康飲料として注目が高まっています。 お茶に含まれる健康・美容成分の効能効果
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お茶にはカテキンやビタミンが豊富に含まれ、美容と健康には欠かせない飲み物です。生活習慣病の予防も期待でき、毎日愛飲したい食品です。 カテキン:緑茶に含まれる成分の中で、優れた効用をもつということで、注目される成分です。効能としては、抗酸化、老化防止、抗ガン、抗菌、コレステロール や血圧、血糖値上昇抑制があります。タンニンやポリフェノールともいわれます。カテキンは渋味として感じられる成分です。
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