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お茶の豆知識

  • 2022.12.16
  • お茶の歴史

玄米茶、その由来

芳ばしく、飲みやすい玄米茶。日本の食卓に普通に馴染む、定番茶のひとつです。
でも、なぜお茶にお米を入れようと思ったのでしょうか。
その由来に迫ります。

懐石料理、あればこそ

玄米茶の誕生には、実は、様々な説が存在しますが、中より、『懐石料理に端を発する』説についてご紹介したいと思います。

時代は、大正末期から昭和初期。当時、懐石料理を楽しんだ際、最後に、“おこげに白湯を注いで飲む”というスタイルがありました。そして、それが起源となっているという説です。
確かに、”お米と白湯“という組み合わせが、時を経て”玄米とお茶“という組み合わせになることは、十分に考えられる話です。
お米に注目すればお茶漬けとなり、白湯(後にお茶)に注目すれば玄米茶になる。そんなルーツなのかもしれません。

玄米茶に白花がある、そのわけ

玄米茶を眺めると、緑の茶葉、茶色の炒り玄米、その中にパッと白く咲く白花が見られます。白花は、玄米茶と言えば……という存在で、玄米茶のイメージを形作る大切な要素とも言えるでしょう。
しかし実は、“味”という観点で言えば、白花は無くてもいいものだと言うと、驚いてしまわれるかもしれません。
白花の存在意義は、その見目によるもの。
玄米を炒り、ポップコーンのようにはじけた様が白く咲く花のようで大変美しいため、加えられているのです。

飲まずとも、見た目で美味しさを伝え、感じさせる。それこそが、白花の役目。
玄米茶の完成度の高さとは、そこにあるのでしょう。

玄米茶は、フレーバーティー

フレーバーティーをご存じでしょうか。
その名の通り、香りを楽しむお茶のこと。ただし、香りと言っても、茶葉の香りではありません。紅茶の葉にフルーツや花、ハーブ等の香りをつけて楽しむ、海外、特にフランスで好まれているお茶です。
日本では馴染みが薄く、紅茶の一種として認識している方が多いのですが、“茶葉の味を楽しむのが紅茶”であり、“香りを楽しむのがフレーバーティー”ということで、紅茶とフレーバーティーはまったくの別物というのが正しい認識となっています。
そして日本茶の中では、玄米茶がフレーバーティーに属します。
茶葉の爽やかな美味しさと、炒り玄米の芳ばしい香り。日本特有のフレーバーティーを、ぜひ楽しんで欲しいと思います。

玄米茶を作る

ご自宅に玄米があれば、玄米を炒り、緑茶と混ぜ、手作りすることも可能です。
ただ、ポップコーンのようになるまで玄米を炒りつけるのは少し手間がかかります。また、緑茶と炒り玄米の配合についても絶妙なバランスが必要で、なんとなく作っても、念願の味になるのは難しいもの。
手作りの玄米茶は、キャンプ等レクリエーション的に楽しみ、ご自宅においては、風味・芳ばしさ・味わい、どれもが納得できる職人の仕立てた玄米茶を味わう。これが、一番なのだと思います。

玄米茶の楽しみ方

玄米茶は、穀物との相性が非常に良いお茶です。
そのため、お食事と一緒に飲むお茶として最適。食事の味を邪魔することがありません。
そしてこれは食事に限らず、お菓子と一緒に味わう際にも同様で、煎餅やおかき、団子など穀物系の和菓子、そして、パンやクッキーなど穀物系の洋菓子との相性が良く、ぴったりと馴染みます。和洋関係なく合うところは、とても嬉しいポイントなのではないでしょうか。

玄米茶を味わう時は、料理法やどこの国の料理なのかは関係なく、”穀物“であるかどうか。ここに注目。
今まで気づかなかった、新たな組み合わせに出会えるかもしれません。

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