気温や降水量、そして土壌など、様々な条件が深く関わり、美味しい茶葉が育ちます。
今年の新茶も、とても美味しい仕上がりです!
ぜひ皆さまにも、深く味わって頂きたい!
ということで今回は、新茶をもっともーっと美味しく味わうための淹れ方について、ご案内したいと思います。
用意する物は、ケトル、茶葉、水、急須、湯呑み。
これだけです。
少ないですよね。
しかも、元々家にある物も多く、改めていろいろ用意する必要はないのかもしれません。
ただ、注意して欲しい点がひとつあります。
それは、水。
「美味しいお茶には、美味しい水を使おう!」と、ミネラルウォーターをお使いになる方が多いのですが、その際、忘れてはいけないのが、硬度の確認です!
というのも、日本のお茶に合うのは『硬度30~80mg/lの軟水』で、硬水は合いません。硬水で淹れると、緑茶本来の味わいバランスが崩れ、美味しく頂くことができないのです。
それはあまりにもったいないですよね。
なので、“ミネラルウォーターをお使いになる場合は、硬度確認!” これを、忘れないようにしましょう。
ちなみに、海外製のミネラルウォーターをご愛飲の方は要チェックです。というのも、硬水であることが多いから。一方、日本製のミネラルウォーターであれば、おおよそが軟水なので大丈夫かと思います。
『緑茶には軟水』、これはぜひ覚えておいてくださいね。
その他については、お好みで構いません。
急須の形状や湯呑みのサイズ感など、細かくベストを追求するよりも、ご自身のお好きな物で飲む方が、きっとずっと美味しく感じるもの。
お好みの物を揃え、お茶の時間を楽しんで欲しいと思います。
やはり、味わって頂きたいのは、新茶の香り!
青々とした爽やかさは、一年に一度、この時期だけの特別なもの。
今回の淹れ方は、この香りを心ゆくまで楽しんで頂くための作法です。
ぬるめのお湯を用意
カルキを抜いた水道水、もしくは軟水のミネラルウォーターを用意し、沸騰させます。ただし、今回使いたいのはぬるめのお湯。そこで、少し冷ますことにします。
冷まし方は簡単です。
沸騰後、湯呑みに入れて1分ほど待ちましょう。すると、少し冷め、70~80度のぬるめのお湯になりますから、これを使用すればOKです。
もっと簡単がいい!という方にお勧めなのは、電気ケトル。
最近の電気ケトルは1度単位で温度調整ができますから、茶葉に合わせたり、または寒い季節には温かめなど、気軽にお好みの温度のお湯を用意できるので便利です。
お茶を淹れるハードルは、お湯の用意にあるというお声も……。電気ケトルを導入して、もっと手軽に緑茶を味わって欲しいと思います!
抽出は1分
茶葉は、急須に大さじ1杯(6~8g)。そこに、先ほどのぬるめのお湯を注ぎます。(ちなみに大さじ1は2人分の分量です)
フタをし、待つこと1分。
2~3回、やさしく急須を回します。
こうすることで茶葉が開き、新茶の香りと旨味、そして甘味が引き出された美味しいお茶となるのです。
大切なことは、注ぎ切ること!
では、美味しい新茶を湯呑みに注ぎましょう。
この時に大事なことは、軽く急須を振るように注ぎ、最後の一滴まで注ぎ切り、抽出された旨味を逃さないこと!
そうすることで、二煎目も美味しく淹れることができますよ。
二煎目の淹れ方について
一煎目と二煎目は、少しだけ淹れ方が異なります。
ぬるめのお湯を注ぐまでは同じ。
異なるのは、抽出時間です。
一煎目では1分だったところを、二煎目では30秒ほどに。
というのも、一煎目で茶葉がしっかりと開き、既に旨味が溶け出しやすい状態になっており、そんなに時間を置かずとも、十分に旨味が引き出せるというわけ。
違いはここだけ。
その後は一煎目と同様、しっかりと最後の一滴まで注ぎ切って美味しく頂いてくださいね。
新茶を「甘い」と感じさせる成分は、テアニンです。
テアニンはアミノ酸の一種なのですが、実は、チャノキ“特有”の成分。ツバキやサザンカはチャノキに近い種であるにも関わらず、テアニンはほとんど含まれていないというから不思議ですよね。
そしてこのテアニンには、興奮を鎮め、緊張を和らげ、心身をリラックスさせる働きがあります。これは科学的にも証明されており、『新茶を飲んでテアニンを摂取した後、40~50分後には脳波にリラックスを示すα波が現れる』という研究結果が出ているのです!
旨味成分であり、リラックス成分でもあるテアニン!
新年度が始まって1か月。そろそろ疲れがみえる今だからこそ、新茶を飲んで欲しい!
新茶を飲んで心穏やかに。
もちろん美味しさも堪能しつつ、やすらぎのひとときをお過ごし頂けたらと思います。
そして!
この美味しい新茶を、母の日のプレゼントにするのもお勧めです!
新茶は、「飲めば1年、無病息災で過ごせる」とも言われる縁起物。
感謝の気持ちと共に、健康への願いも込めてお母さんへ贈る……って、なんて素敵!
真茶園には、自慢のスイーツもズラリ揃います。
新茶と共に、ぜひどうぞ。