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お茶の豆知識

  • 2024.09.15
  • お茶と季節の話

お月見に緑茶を

お月見に用意するものと言えば、月見団子やススキ、里芋やかぼちゃなどの収穫物、そして月見酒……といった具合でしょうか。
そこに、今年はぜひ、緑茶も加えて欲しい!
というのも、お月見は収穫祭のようなもの。
だからこそ、お茶の収穫だって祝って欲しい!
美味しいお茶を頂くのは、八十八夜だけでなくてもいいのです。
お茶屋としては、「ぜひ、お月見の時にも!」と思っています。

お月見、その意味とは

秋は、一年で最も月がきれいに見える時期
湿度が下がるため空気が澄みわたり、霞むことなく、月がきれいに見えるのです。
だからこそ、名月を愛でる。そして、その年の収穫に感謝をする。
お月見には、そんな意味が込められています。
収穫祭という点においては、お月見って、ハロウィンに近しいものがあるのかもしれません。

そして、今年。2024年のお月見は、9月17日。
中秋の名月とも言われる日ですね。
この日は十五夜。
美しい月を鑑賞しながら、収穫物を供え、実りに感謝し、美味しい食べ物をいただきながら、楽しんで欲しい日です。

ちなみにお月見は、年に一回ではありません。
実は三回あります。
上記、2024年9月17日の十五夜の他、2024年10月15日の十三夜(じゅうさんや)、そして2024年11月10日の十日夜(とおかんや)です。
9月は芋類の収穫を祝い、10月には栗や豆の収穫を、そして11月は稲刈りを終え、田の神様に感謝をするという意味が含まれます。
どの月も、「自然への感謝」という、大切にし続けて欲しい“思い”が含まれる素敵な行事ごと。
ぜひ、「お月見」という行事を祝い、取り入れ、後年に伝えていって欲しいと思います。

お供え、いろいろ

お月見は収穫を祝う行事ですから、お供えに特別な決まりはありません。
でも、多くの場合、お団子が供えられます。昔からのイメージですよね。
しかしながら、日本各地、どこでも同じ丸いお団子……というわけでもないのです。
例えば、丸いお団子をお供えするのは関東の習わし。
関西では、円すい形のお団子に餡を巻き付けた物を供え、静岡では「へそもち」と呼ばれる中央をくぼませた形状のお団子、四国では様々な味のあるくし形のお団子、沖縄では塩味の小豆をまとった「フチャギ」という名前のお餅が供えられます。
地域によって、お供えされるお団子は様々。
どの地域も、特有のお供えを楽しみながら、いにしえよりずっと、豊作を祈り続けてきたことが分かります。
最近は、ネットで検索すれば、いろいろなレシピが手に入ります。
いつもとは違うお団子を用意して、目先の変わったお月見をしてみるのも、楽しいかもしれません!

月見酒だけでなく、月見茶も用意して!

収穫祭ということで、美味しい食事をおつまみに月見酒を楽しむ方が多いのですが、お月見の時にはお団子やお餅など甘いものも多く用意されるため、実はお茶もとても合う!!
それに、お子さまだって、きれいなお月様を見ながらお月見を楽しみたい!!
そのためにお茶を、ぜひ用意して欲しい!
今年は月見酒だけでなく、美味しい月見茶も用意してみませんか

ということで、お団子に合うお茶をご提案していきましょう。

餡子の入ったお団子
餡の甘みと味わいに負けない、しっかりとした味わいの緑茶がおすすめです。
当店自慢の「玉露入り 深むしまろり茶」は、深みのある味わいが特徴。
ぜひ、合わせてみて欲しいと思います。

甘じょっぱいみたらし団子
甘みと塩味、そこにとろみも加わるみたらしなので、キレのあるお茶がおすすめです。
当店茶匠の自信作「黒つばら焙茶」は、珈琲のようなキリッと味わい。
組み合わせることで、お互いの美味しさを引き立てあうことができます。

きなこのお団子
きなこでお口の中が乾くため、ゴクゴクと飲めるお茶がおすすめです。
シャープな味わいが楽しめる「昔ながらのお茶 極」は、後味さっぱり。
きなこに負けることなく、お茶の旨味が感じられるお茶です。

もちろん他にも、「おぉっ!」と感じていただける組み合せのお茶がございます。
上記のお茶以外にもいくつかご用意いただき、ご家族で組み合わせを試みる「なんちゃって利き茶」をしてみるのも、面白いかもしれません!

月見酒にも緑茶をプラス
月見酒をいただく際、冷酒と冷茶を1:1で合わせ、お茶の風味楽しめる緑茶割りにするのもオススメです
日本酒の旨味に緑茶の爽やかな香りが加わり、お料理を美味しく引き立てます。
名月を眺めながら、いつもとは趣のことなる日本酒の緑茶割りをゴクリ。
そんなひととき、素敵ですよね。

手作りするなら、茶団子にしてみても
ご家庭にある茶葉を使い、茶団子を手作りしてみるのも楽しいことと思います。
普通のお団子を作るレシピに茶葉を加えるだけで作れるので、難しくはありません。
粉茶を使えばより簡単ですし、一煎目を淹れた後の茶葉を活用してもいいでしょう
その際、茶葉をあまり刻まず、敢えて大きく練り込めば草餅のようになります。
見た目にちょっと素朴な、お茶感の強い美味しいお団子に。
また、茶葉を変えれば風味も変わります。
いろいろ試してみるのも、手作り茶団子ならではの楽しみですね。

今年のお月見には、ぜひ緑茶を。
ご家族みんなで、食べ物、飲み物、さまざまな収穫を祝って欲しいと思います。

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