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お茶の豆知識

  • 2024.07.05
  • お茶の楽しみ方

ロックティーでお茶を

“ロックティー”という飲み方をご存じでしょうか。​
旨味と甘みに、ほんの少しの渋みが楽しめる、新しい緑茶の味わい方です。​
ちょっとオシャレに、そして美味しく。​
今回は、ロックティーの味わいについてお話したいと思います。​

ロックティーって何?

オンザロックと呼ばれるお酒の飲み方がありますよね。
今回取り上げるロックティーは、それに由来しています。​
オンザロックのように楽しむ緑茶ってどんなものなのでしょうか。​
そしてその味わいに、一体どのようなメリットがあるのでしょうか。​
では一緒に、見ていきましょう。​

オンザロックとは
オンザロックは、ウイスキーの飲み方のひとつ。
通常、ウイスキーは常温で飲まれますが、オンザロックではグラスに大きい氷をひとつ入れ、そこにウイスキーを注ぎ入れていただく方法です。​
オンザロックにするメリットは、まろみが楽しめること。
アルコールの刺激を和らげ、口当たりや香りをまろやかにしてくれるため、ウイスキーをより深く味わうことができます。​
そして、「大きい氷をひとつ」という部分にも大切な意味があります。
それは、大きい氷はしっかりと冷やしながらも解けにくいから。
簡単に解けては、味がどんどん変わってしまいます。
だからこそ、解けやすい小さな氷ではいけないのです。​
また、最近は更にこだわり、「丸く大きな氷をひとつ」というパターンも多く見られます。
これは、丸い方がより解けにくく、かつ解ける際には均一であり、味ムラも出にくいためです。
ここまでくると、ものすごいこだわりを感じますよね。​
ちなみにオンザロックという名称は、見た目によるものだと言われています。
グラスの中でウイスキーに浮かぶ氷が「岩(Rock)」のようだから。
丸い氷にすると岩の雰囲気は無くなってしまい、そこがちょっと残念ではありますが、味にこだわるならぜひ丸い氷を用意したいものです。​

ではここで、ロックティーについて。​
ロックティーとは、オンザロックに習って作られるお茶の淹れ方です。​
ロックティーにすることで、緑茶の豊かさをよりダイレクトに感じることができる。そんな淹れ方。
いつもの茶葉なのに、いつもの味とちょっと違う。
この感覚をぜひ楽しんで欲しい!​
意外にもメリットの多い新しい淹れ方を、試してみませんか。​
ということで、作り方を見ていきましょう。

ロックティーの美味しい作り方

① いつもよりも少し多めの茶葉を急須に入れます。​
② 沸騰させたお湯を少し冷まします。​
③ ②を①に注ぎ、1分ほど待ちます。​
④ グラスに氷を入れ、③を注ぎ入れて一気に冷やし、完成です。

ポイントとなるのは、氷と合わさった時に完成形となるよう、少し濃く淹れること。​
また、オンザロックと同様、丸とは言わないまでも、できるだけ大きな氷を用意しましょう。​
手に持ち、グラスを揺らせば、カランカラン♪という音も耳に心地よく、響きを楽しめます。​
緑茶の新しい淹れ方、ロックティー。いま、流行りつつあるスタイルですよ。

ロックティーは、その味わいにも注目です!

お茶に含まれる成分として有名な、「カテキン」「カフェイン」「テアニン」。​​
それぞれの特長は以下の通り。​
カテキン…渋み成分。適温のお湯で抽出することができます。​
カフェイン…苦み成分。こちらも適温のお湯で抽出されます。​
テアニン…旨味・甘み成分。低温でも抽出することが可能です。​

つまり、冷たいお茶が楽しめる“水出し”という淹れ方では、カテキンとカフェインがあまり出ないことにより、旨味と甘みが強く感じられる緑茶となるわけです。​​​
この淹れ方の場合、お子さまに飲んでもらいやすいお茶となります。
お子さまの場合、渋みや苦みを嫌う傾向があるため、水出し緑茶は最適です。
また、カフェインをあまり摂取したくない場合においても水出しは有効と言えるでしょう。​

しかし、水出しだと飲みやす過ぎて……という方も、実はおられるのです。
そのような方にお勧めしたいのが、ロックティー!
「カテキン・カフェイン・テアニンの3種すべてをしっかりと抽出した緑茶」であるロックティーは、ちょっと大人な味わいに。​
旨味と甘みの緑茶に、ほどよい渋みと苦味。
ロックティーは、絶妙なハーモニーを楽しめます。
適温で淹れたお茶をキュッと氷で引き締めることで作られる美味しさを、ぜひ一度、味わってみて欲しいのです!

ロックティーの楽しみは他にも

ロックティーにするメリットは、他にもあります。​
それは、香り!​​​​
急速に冷やすことで香りがググッと立ち、いつもとはちょっと異なる、緑茶の強めの香りが楽しめます。​
そして、氷が解けるにつれ、少しずつ変化する味わいも楽しいもの。
なのでゴクゴクと一気に飲み干すのではなく、さながらウイスキーのオンザロックのように、ゆったり味わいながら飲むのがお勧めのスタイル。​
ロックティーにすれば、味覚と嗅覚、そして聴覚でも、今までと違った方向から緑茶を楽しむことができます。
同じ茶葉でも、「淹れ方ひとつでここまで変わる!」という変化も感じながら淹れ方を楽しんでもらえたら、お茶屋としてこれほど嬉しいことはありません。​


ロックティー、興味を持っていただけたでしょうか。​
昨今、若者のアルコール離れが顕著だと言います。これからは、お茶のロックを片手に夜のひ
とときを……なんて過ごし方も、どんどん増えてくるのかもしれません。

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