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お茶の豆知識

  • 2024.06.25
  • お茶と季節の話

梅雨の時季。保管を変えればお茶が変わる!

北海道を除き、日本全国、梅雨入りとなりました。(沖縄はもう終わったようですね。早い!)これからしばらく、湿度の高い日々が続きます。
雨が多くなる梅雨の季節、その平均湿度は軽く80%を超えてくるというから驚きです。ジメジメ、ベタベタ、人が「不快だな」と感じるのと同じように、緑茶にとっても高い湿度は不快な状態。きちんと、湿気対策を考えていかなければなりません。

今回は、湿気に弱い緑茶を、梅雨の時季でも上手に保管する方法についてお話したいと思います。湿度に負けず、いつでも美味しい緑茶が味わえるコツを身につけていきましょう!

緑茶の大敵は、湿気!

以前も少し書きましたが、緑茶の大敵は【酸素、湿度、温度、ニオイ移り、光】の5つ。
今回は、その中より湿度・湿気を、取り上げます。

なぜ、湿気に弱いのか
茶葉を手に取ると、パラパラとしています。
それは、蒸し、揉みの工程の後、「乾燥」をしているから。この「乾燥」は、鮮度を保ったまま流通できるよう、貯蔵性を高めるために取り入れられた工程です。これはつまり、「乾燥が保てないということは、貯蔵性が落ちてしまう」ということ。乾燥している状態が基本形である茶葉は、「とても湿気を吸いやすい状態である」わけです。
つまり、適切な管理を行わなければ、すぐに湿気てしまうということも、意識しておかなければならないのです。

茶葉が湿気ると、どうなるのか
茶葉が湿度を含むと、「成分の酸化」という変化が起こります。
とはいえ「酸化」は、必ずしも「=劣化」ではありません。
例えば、紅茶の製造工程には酸化発酵というものがあります。微生物などに頼ることなく、茶葉自身が持っている酸化酵素の働きを活用して紅茶は作られているのです。つまり、紅茶において酸化とは、必要不可欠なものと言えますよね。

しかし緑茶において酸化は不要なもの。決して酸化させてはいけません!
緑茶が酸化すると風味が変質し、品質が大きく落ち込んでしまいます。色、味、香りが極端に低下。美味しさは失われてしまいます。
緑茶にとって酸化とは、好ましくない変化を起こしてしまうものだということを知っておきましょう。

茶葉の湿気対策

では、湿気を寄せ付けないためにできることを考えていきましょう。

まず、お茶の袋を開封したら、しっかりと密閉できる容器に移し替えて欲しいと思います。中ブタのある茶筒がベターですが、パッキンの付いた密閉容器など、ご都合に合わせて選択すればOKです。
また、その際は、容器のサイズにも注意が必要です。
大きな容器にほんの少しの茶葉を入れると、茶葉と共に多くの空気が入ってしまう状態となってしまいます。せっかく密閉しているにも関わらず、茶葉が空気に触れてしまっては意味がありませんよね。
容器は、きちんと茶葉に合わせたサイズ感を選ぶことが大切です。

次に、脱酸素剤の使用もお勧めです。
とはいえ、脱酸素剤の購入はちょっと難しいので、食品についていた物を流用するといいでしょう。ただ、ニオイ移りや調味料、油が付いている状態であってはいけません。おせんべいや味付け海苔等の脱酸素剤は避け、焼き海苔の脱酸素剤というように、選んで使うようにしましょう。(商品の状態によるので、使用時に確認を!)

また、珪藻土スプーンを茶筒の中に入れておくのも良い選択です。
珪藻土の粒子はとても細かく、さらにその粒子には小さな穴が開いた構造。そのため、穴が水分を吸い込み、高い除湿効果を発揮してくれるのです。珪藻土で出来たバスマットやコースターが有名ですが、最近は、その珪藻土で出来たスプーンも!しかも100円ショップ等で手に入れることができるので、気軽にお試しすることが可能です。
簡単に実践できるので、ぜひ活用してみて欲しいと思います。

さらに、茶筒ごと、ジップロック等の密閉できる袋に入れておけば、安心感がグッと高まります。

もちろん、これら全てを実践しなくても構いません。
気軽にできる方法を選択してもらえればいいなと思います。
ただ、「開封後は、いろいろと気を使って欲しい」ということを、知っておいて欲しいのです。
そしてやはり大事なことは、できるだけ早めに飲むこと!
乾燥しているため、長く保管できる気がしてしまいますが、お野菜のように「新鮮なうちに」を意識して欲しいと思います。
密封しているから大丈夫……ではなく、新鮮で美味しいうちにお早めにお召し上がりくださいね。

茶葉の賞味期限

茶葉の賞味期限は、一般的に1~2年。
未開封であれば期限を超えても飲める場合があります。
しかし、高温や低温を繰り返すなど保存状態によっては、早く変質してしまう可能性も否めません。やはり、開封・未開封に関わらず早めに飲んで頂くことが、美味しいお茶を楽しむために必要不可欠なことだと言えます。
真茶園の茶葉は、一番美味しい状態でお届けいたします。美味しいうちに、飲んでいただけると嬉しく思います。

日本各地、梅雨の真っ只中!
新茶をご購入いただき、ご愛飲いただいている皆さまには、その新鮮な風味を余すことなく味わって欲しい!
上記を参考に、茶葉の鮮度を維持させ、美味しい緑茶をお楽しみいただけましたら幸いです。

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